« よこはま月例マラソン(2009年5月17日) | トップページ | 八ヶ岳クロスカントリー大会前日 »

心拍性作業閾値を測定してみる

全身持久力の能力を評価する方法として、無酸素性作業閾値(AT)という指標があります。有酸素運動と無酸素運動の境目を示す数値です。ATを測定する手段として一般的には、血液中の乳酸値を使う方法(乳酸性作業閾値:LT)や、呼吸気中の二酸化炭素を使う方法(換気性作業閾値:VT)が使用されます。

運動をすると乳酸が生成され、乳酸を分解するために酸素を取り込んで二酸化炭素を吐き出すのですが、乳酸の生成スピードが分解スピードを上回ってしまうと、乳酸値は上昇し続けてしまい、やがて運動を続ける事が出来なくなってしまうのです。LTは乳酸値そのものを、VTは乳酸を分解した時に生成される二酸化炭素を測定して閾値を求めます。

LTもVTもそれなりの環境が無いと測定することが出来ません。個人的には、簡易型の乳酸値測定キットが簡単に手に入るようになれば使ってみたいという気もしますが、走りながら採血するのも面倒です。

そこで、LTでもVTでも無い方法でATを推定しようと考えられたのが心拍性作業閾値(HRT)です。乳酸が増えるとそれを分解するために酸素が使われるのは、先に書いたとおりなのですが、乳酸を筋肉から肝臓に運ぶのも血流ですし、乳酸の分解に必要な酸素を肺から肝臓に運び、生成された二酸化炭素を逆に肝臓から肺に戻すのも血流です。そのため運動をすると心拍数が上昇するわけですから、乳酸値と心拍数は関係があるのではないかということです。

有酸素運動を行っている間は心拍数は運動強度に比例して増加して、無酸素運動の領域に入ると心拍数と運動強度の比例関係が崩れる、つまり運動強度を上げても心拍数が上がらなくなるはず。従って心拍数と運動強度の比例関係が崩れた点(変曲点)を見つけてHRTとするわけです。

心拍数なら簡単に測定することが出来ますから、本当に心拍数からATが見つけられれば便利ですよね。そこで、実際に試してみることにしました。

測定に使用したのはGarminのForrunner405です。これのAdvanced Trainingモードを使って2分間×20セットのトレーニングを作成しました。このトレーニングメニューを実行すると、2分毎にアラームが鳴って自動でラップを記録してくれますので、アラームが鳴る度に運動強度を増やしていきます。測定はスポーツクラブのトレッドミルを使って、まず時速8Kmで4分間のWarmup、その後2分毎に時速0.5Kmずつ加速しました。

実際に測定した結果が以下のグラフです;

Hrt_2

横軸がスピード、縦軸が心拍数です。なぜグラフが2本あるのか?それは、2ヶ所のジムで違うトレッドミルを使って2回測定したからです。測定時の体調やジム内の温度など要因は色々あるのでしょうが、そもそもトレッドミルのスピードの精度がまったく当てになりませんね。赤線のトレッドミルでは時速15.5Kmまで走っていますが、青線のトレッドミルでは時速13.5Kmで終了です。その時点の心拍数がどちらも175bpmでほぼ同じなので、負荷は同じ程度なのでしょう。

で、肝心のHRTですが、青線の方は時速12.5Km、HR170bpmあたり、赤線の方は時速14.5Km、HR171bpmあたりにグラフの変化があるようにも見えますが、はっきりと分かる変曲点は見つかりませんでした。

私の走力は、別の記事に貼り付けているKMLファイルで晒しているので、見てもらえば判ると思うのですが、ATが時速12.5Kmとは思えませんし、まして時速14.5Kmなんていうことはありえません。なんだかわけの判らない結果になってしまいました。

結局判ったのはトレッドミルのスピードが当てにならないということだけでしょうか、、、

|

« よこはま月例マラソン(2009年5月17日) | トップページ | 八ヶ岳クロスカントリー大会前日 »

ランニング」カテゴリの記事

コメント

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)




トラックバック

この記事のトラックバックURL:
http://app.cocolog-nifty.com/t/trackback/114846/45217394

この記事へのトラックバック一覧です: 心拍性作業閾値を測定してみる:

« よこはま月例マラソン(2009年5月17日) | トップページ | 八ヶ岳クロスカントリー大会前日 »